そろそろコラーゲンは、やめにしませんか?(1)


(ビタミンコラム001)

コラーゲンたっぷりの食事を摂れば、次の日お肌ぷりぷり?(写真はイメージ)

コラーゲンたっぷりの食事を摂れば、次の日お肌ぷりぷり?(写真はイメージ)

コラーゲンを飲めばお肌つるつる!」
「コラーゲンクリームで、お肌は10歳若返ります!」
「コラーゲンボールの入ったお鍋を食べれば、次の日お肌ぷりぷり」
など、連日、コラーゲン(食品)がお肌にいいことを伝えるテレビや雑誌の記事で大盛り上がり(※実際は、薬事法の関係で商品の販売などでぼかした表現が使われています。これについては後述)。

このサイトではなんども書いていますが、コラーゲンを飲んだり(食べたり)、お肌から塗りたくろうとも、それが肌のコラーゲンになることな絶対にない!

 

その理由は

  1. コラーゲンは分子の大きさが大きいので、皮膚から吸収されることはない
  2. コラーゲンは体内に入ると、アミノ酸に分解されて吸収される(コラーゲンのままで吸収されることはない)

の2つ。

この2つについては、どのメーカーも否定できないはずです。テレビをよく見ていればわかります。たとえばコラーゲンクリームの場合、「粒子を小さくしてすっと吸収されます」などといっていても画面の片隅に『吸収とは角質層までです』とか、『コラーゲンの効果とは保湿のことです』と小さく書いてある。

つまり、コラーゲンは皮膚から吸収されて、皮膚組織のコラーゲンとなることはどんなに分子サイズを小さくしても「絶対に」あり得ない

ここで、分子サイズについて。最近のコラーゲン関連商品では、コラーゲンの粒子のサイズを小さくして「浸透しやすく」なっている…、などと表現している(もちろん、「浸透しやすい」といっても、しょせんは角質までだが…)。というか、コラーゲンって分子をばらばらにして小さくしてもコラーゲンとして機能するのだろうかという疑問が生じる。

ちょっとここでまたまた、余談。コラーゲンをぎゅっと小さくして「ナノカプセル」に閉じ込め、吸収されやすく…などといっているメーカー(表現は工夫しているので違うが、消費者の実感として「ぎゅっと小さく」と書いています)、分子はぎゅっと…、どんなに大きな力をかけても凝縮することはできない。こんなことは、化学を習った高校生でも知っている。誤解されるような表現を使う商品に、まっとうなモノはないのでは?

さて、コラーゲンの分子サイズについて。実はコラーゲンには種類があり、分子サイズの大きいもの(大きさが大きいといってもいい)から小さなものまで、10種類以上がある。推測するに、そのなかでも分子量の小さいものを(サイズが小さいから)吸収しやすいとうたっているのはないだろうか。じゃ、もっと小さくすればと思うかもしれないが、コラーゲンを切っていくと、それはアミノ酸になる。コラーゲンとは数種類のアミノ酸の集合体であるのだ
ちなみに、いちばん小さいサイズのコラーゲンでも皮膚から吸収されることはもちろんなく、体内に入ってもコラーゲンとしては吸収されることもない。

これが、2の「コラーゲンは体内に入ると分解されて、アミノ酸になる」ということ。人のカラダはコラーゲンを吸収することができない。体の中に入ったコラーゲンは分子量が大きい小さいにかかわらず必ずアミノ酸までに分解されて吸収される。

つまり、いくらコラーゲンを体外から摂取しても腸でアミノ酸に分解されるので、コラーゲンとしては働かない。…でも、コラーゲンとして再合成されるのではと思われるかもしれないが、確かにコラーゲンとして再合成されることもあるだろう、が、それはたまたまであって、他の食品から摂取したアミノ酸(タンパク質が分解したもの)でも十分コラーゲンとして合成される。牛乳などから摂ったタンパク質とコラーゲン食品のどちらが体内で皮膚に弾力を与えるコラーゲンになるか、それは体次第ということ。逆にいえば、わざわざコラーゲンを摂らなくても、一般のタンパク質を摂れば十分ということになる。

さて、本サイトのコラーゲンの項で「アミノ酸の原料となる良質なタンパク質を摂るという点では評価できる」と書いているが、これは間違いでした。

yog

牛乳のアミノ酸スコアは100

コラーゲンはタンパク質としては質が悪く、とても健康や美容のための栄養素にはなり得ないから。
タンパク質の質を表すものに「アミノ酸スコア」というものがある。これは、9種類の体に必要なアミノ酸がどのくらい含まれているかを示すもので、最大点数は100(アミノ酸がたくさん含まれているという意味ではなく、「1g中のタンパク質」にどのくらいアミノ酸が含まれているかを示す。したがって、100であっても、アミノ酸の「量」が多いというわけではない)。アミノ酸スコア100の食品は、牛乳や卵、大豆など。精米されたご飯は60程度といわれている。

さて、気になるコラーゲンのアミノ酸スコアは………、0(ゼロ)
理由は、必須アミノ酸であるトリプトファンを一切含まないことに起因する。

アミノ酸摂取はバランスが必要で、バランスを悪くとり続けると(つまり、アミノ酸スコアが低いものを偏って摂ると)健康に影響を及ぼすこともある。
この点から考えても、コラーゲンは栄養価値ゼロであるとともに、カラダに悪い影響を及ぼす可能性もある(ただし、日常の生活でタンパク質をコラーゲンだけで摂取するとは考えにくいので、サプリでコラーゲンを摂る程度なら影響はほとんどないと考えられる)。

(つづく)


関連記事